東京都健康安全研究センター
Bウイルス病 B virus disease

更新日:2026年2月24日

1 Bウイルス病とは

 ヘルペスウイルス属のBウイルスが病原体の感染症で、マカク属のサルからヒトに感染することにより生じる疾患です。

 これまでの報告は極めてまれで世界で50例程度の疾患ですが、感染した際には脳炎や脊髄炎などの重篤な中枢神経感染や死亡を起こすリスクがあります。

2 原因と感染経路

 Bウイルスはアジアに生息するマカク属サル、アカゲザル、カニクイザル、ニホンザル、台湾ザルなどが保有しており、これらのサルに引っかかれたり咬まれたり、(これらのサルの)粘膜・体液に接触することによりヒトは感染します。

 これまでの多くの感染事例はサルを取り扱う研究者や施設職員ですが、ペットのサルからの感染やヒト(患者)から感染した報告もあります。

 日本ではこれまで2例の感染例がありいずれもサルを取り扱う研究施設の勤務者です。都内での報告はありません。

3 症状

 潜伏期は早い場合には2日、通常2-5週程度です。

 感染早期には外傷部位の水疱や潰瘍、疼痛、所属リンパ節腫大が出現し、その後インフルエンザ様の発熱・悪寒・筋肉痛などを認めます。

 病気が進行するにつれ、ウイルスが中枢神経へ進展し脊髄炎や脳炎をきたし意識障害やけいれん、呼吸困難などをきたし死亡することがあります。致死率は無治療の場合は 70~80%とされています。治療薬として効果が期待される抗ウイ ルス剤がありますので、早期に治療が施されることが重要です。

4 治療

 サルと接触した創部または皮膚の部位を、直ちに(5分以内に)石けん・洗剤・またはヨウ素を用いて15分間十分に洗い、やさしくこすってください。その後、創部または接触部位にさらに15~20分間流水をかけてください。

 抗ウイルス薬による曝露後予防(アシクロビル、バラシクロビル)が行われる場合があります。Bウイルスに感染している可能性のあるマカク属のサルに曝露したことを、医療者に伝えるようにしてください。

 発症したBウイルス病の治療には抗ウイルス薬(アシクロビル、ガンシクロビル)を用います。

5 予防のポイント

 予防接種はありません。

 マカク属のサルに近づいたり餌を与えないようにすることが大切です。

6 診断・感染症法との関連

 診断は、咽頭拭い液、脳脊髄液、咬傷部・擦過部位の政権組織からのウイルスの分離・同定、ウイルス遺伝子の検出、血清学的検査による抗体の検出などにより行われます。

 四類感染症に定められており、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出ることが義務づけられています。

7 さらに詳しい情報が必要な方は

本ホームページに関わる著作権は東京都健康安全研究センターに帰属します ご利用にあたって
© 2026 Tokyo Metropolitan Institute of Public Health. All rights reserved.