マイコプラズマ肺炎 Mycoplasma pneumonia
更新日:2024年9月26日
1 マイコプラズマ肺炎とは
マイコプラズマ肺炎は、細胞に寄生する極めて小さな細菌であるマイコプラズマ・ニューモニエによる感染症です。幼児、学童期、青年期を中心に全年齢で1年を通して報告があります。
2 原因と感染経路
病原体は、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)です。患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる病原体によって感染(飛まつ感染)、あるいは病原体が付着した手で口や鼻に触れることによる感染(接触感染)があります。
3 症状
潜伏期間は2~3週間と比較的長いです。発熱、全身倦怠感、頭痛などの初発症状が現れた3~5日後に乾性の咳がみられます。咳は経過に従って徐々に増強し、解熱後も3~4週間程度続きます。重症化することや、無菌性髄膜炎、脳炎などの中枢神経系症状、中耳炎などの合併症がみられることもあります。
4 治療
治療には、マクロライド系の抗生剤を使用します。
5 予防のポイント
手洗い、咳エチケットを心がけましょう。
咳エチケットについては こちら へ
6 診断・感染症法との関係
マイコプラズマ肺炎は、血液を採取して抗体測定、咽頭ぬぐい液を採取して病原体の分離・遺伝子検出で診断します。
感染症法上、五類感染症(定点把握対象)に定められており、基幹定点医療機関から毎週患者数が報告されています。
7 さらに詳しい情報が必要な方は
- マイコプラズマ肺炎とは(国立感染症研究所)
- マイコプラズマ肺炎に関するQ&A(厚生労働省)
- Mycoplasma pneumoniae Infection(CDC)