Q1 |
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抗菌薬とは何ですか? |
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A1 |
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抗菌薬は細菌感染によって引き起こされる感染症の治療を助ける薬です。
抗菌薬は細菌の増殖を抑制したり、殺菌したりします。
抗菌薬には、世界で始めて発見されたペニシリンなど多くの種類があります。
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Q2 |
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細菌とは何ですか? |
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A2 |
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細菌は顕微鏡によって確認できる微生物です。
細菌は通常急速に増殖(分裂)します。
細菌としてなじみのある大腸菌は、温度や栄養分など条件が整えば20分に1回の割合で分裂します。
細菌は創感染、尿路感染、肺炎などの感染症を引き起こします。
病原性のある特定の細菌が感染の原因となった場合、結核や腸管出血性大腸菌感染症などの病気を発症します。
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Q3 |
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抗菌薬を服用する基準はありますか? |
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A3 |
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抗菌薬の服用は慎重に行うべきです。
細菌感染が起こった場合、通常患者の免疫が働いて細菌を体内から排除しようとします。
患者の免疫が十分でなく、細菌の排除が困難であると医師が判断した場合に抗菌薬が使用されます。
抗菌薬は細菌の増殖を抑制するか、殺菌するために十分な量を服用します。
医師は細菌が感染症の原因となっているかどうか、抗菌薬による治療が必要かどうかを判断します。
旅行などで海外にいる場合でも医師に相談後、抗菌薬を使用してください。
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Q4 |
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抗菌薬を使用しないときはどのような時ですか? |
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A4 |
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細菌感染症を発症したとしても、感染した細菌を自分の免疫で排除できる可能性が高い時は、必ずしも抗菌薬を使用するとは限りません。
麻しんなどウイルスによって引き起こされる感染症には抗菌薬は有効ではありません。
また、蟯虫などの寄生虫が原因となる感染症には他の薬が必要となります。
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Q5 |
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抗菌薬が必要となるときはどのような時ですか? |
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A5 |
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細菌感染の多くは、自己の免疫力で治癒することが出来ます。 肺炎、髄膜炎、敗血症などの重篤な細菌感染症の発症時、または発症が危惧される時に抗菌薬が使用されます。 |
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Q6 |
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抗菌薬を使用した場合のデメリットはどのようなものですか? |
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A6 |
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抗菌薬を使用した場合、いくつかのデメリットが生じます。
抗菌薬の使用は下痢などの副作用が生じる可能性があります。
これらの副作用は通常抗菌薬の服用を中止すると消失します。
加えて抗菌薬は元々体内に定着している病原性のない細菌を減少させ、他の病原体が感染する機会を与える可能性があります。
しかし最も大きなデメリットは、抗菌薬の使用により、抗菌薬に耐性のある細菌が発生する(選択される)可能性があるということです。
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Q7 |
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抗菌薬に耐性があるということはどういうことですか? |
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A7 |
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抗菌薬に耐性がある(薬剤耐性)というのは、細菌が1つ以上の抗菌薬に対して感受性がない、つまりその抗菌薬が効かないことを意味します。
細菌に感染した場合、感染した細菌の一部は既に抗菌薬に耐性を持っていることがあります。
こういった場合に抗菌薬を使用すると、耐性菌が中心となって体内で増殖する可能性があります。
また同じ種類の抗菌薬の反復投与や長期投与により、細菌が徐々に耐性を持つようになります。
耐性菌の場合、菌の増殖を阻害したり、殺菌したりすることが出来る抗菌薬の種類が少なくなるため、感染症の治療が困難となります。
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Q8 |
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薬剤耐性は何が問題ですか? |
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A8 |
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抗菌薬を必要以上に服用すると、多くの種類の抗菌薬に感受性のない細菌が発生します。
最悪の場合は、深刻な病気に繋がる細菌感染症を治療出来なくなります。
このような事を避けるためには、医師が治療のため必要と判断し、処方した場合にのみ抗菌薬を服用することが重要です。
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Q9 |
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薬剤耐性菌は誰に対してリスクがありますか? |
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A9 |
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誰もが薬剤耐性菌による感染症を起こす可能性があります。
その場合、全ての抗菌薬に感受性のある細菌感染症に比較して、薬剤耐性菌による感染症は治療が困難となります。
入院患者など免疫機能が低下している人にとっては、薬剤耐性菌が高いリスクとなります。
なぜなら免疫機能が低下している人は、細菌感染により深刻な問題に繋がる可能性があるからです。
薬剤耐性菌による感染が確認された場合、医師は適切な治療法を選択します。
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Q10 |
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薬剤耐性菌による感染症の治療はどのように行われますか? |
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A10 |
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薬剤感受性試験を行い、どのような抗菌薬が有効であるか確認します。
薬剤感受性試験の結果を踏まえて有効な抗菌薬を選択し、治療を行います。
治療後、医師は細菌が消失しているかどうか確認します。多くの場合、複数の抗菌薬による治療が必要となります。
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Q11 |
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薬剤耐性菌の発生状況はどうですか? |
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A11 |
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薬剤耐性菌は世界各国で認められています。
抗菌薬を多く使用している国では使用量が少ない国に比べて耐性菌が多く発生しています。
そのため入院患者の渡航歴や既往歴を確認することは、薬剤耐性菌による感染を疑う上で有用な情報となります。
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Q12 |
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多剤耐性菌とはなんですか? |
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A12 |
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複数の抗菌薬に抵抗性を持つ細菌を多剤耐性菌といいます。
このような多剤耐性菌は有効な抗菌薬の種類が少なく、治療が困難になります。
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Q13 |
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抗菌薬を使用する際の注意点はありますか? |
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A13 |
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抗菌薬を使用する際の注意点として、下記の事を参照してください。
医師が必要と判断した場合に抗菌薬を使用してください。
旅行などで海外にいる場合でも必ず医師に相談してください。
医師の指示通り決められた時間に決められた量を服用して
ください。
決して自己判断で抗菌薬の服用を中止しないでください。
途中で服用を中止する事は時として可能ですが、中止する際は
必ず医師に相談してください。
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Q14 |
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抗菌薬の残りが自宅にあります。
風邪気味なので残っている抗菌薬を服用してもよいですか?
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A14 |
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自宅に残っている抗菌薬を使用しないで下さい。
医師は感染症ごとに抗菌薬が必要かどうか、必要な場合は今回の感染症に適した抗菌薬の種類は何か、服用する抗菌薬の量はどのくらいかを判断しています。
受診後に処方された抗菌薬を医師の指示通り服用してください。
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Q15 |
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決められた時間に抗菌薬を服用することを忘れました。
どうしたら良いですか?
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A15 |
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出来るだけ早く忘れた分を服用してください。
次の服用まで時間がないときは忘れた分を服用した後、一定時間(6時間程度)空けて通常の分を服用してください。
不明な点は抗菌薬を処方した医師ないしは薬剤師に確認してください。
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Q16 |
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自己判断で抗菌薬の服用を中止することができますか? |
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A16 |
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自己判断で抗菌薬の服用を中止しないでください。
十分に抗菌薬を服用していない場合、感染症状が再燃する危険があります。
副作用などで抗菌薬の服用を中止したい場合は、必ず医師に相談してください。
抗菌薬の服用中止が適切かどうかの判断は、医師のみが行うことができます。
状況によっては他の抗菌薬の使用を考慮することもあります。
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Q17 |
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抗菌薬は他の薬の作用に影響を与える可能性がありますか? |
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A17 |
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抗菌薬は他の薬の作用に影響を与える可能性があります。抗菌薬を処方される時に、医師及び薬剤師に他の薬を服用していることを伝えてください。 |
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Q18 |
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細菌感染を防ぐためにはどうしたら良いですか? |
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A18 |
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細菌感染を防ぐためには、主な感染経路である手指を介した感染を防ぐこと、つまりは手指の衛生状態をよく保つことが大切です。
帰宅時、トイレの後、調理の前など定期的に水と石鹸を使って丁寧に手を洗ってください。
手を洗った後はペーパータオルか清潔なタオルなどで濡れた手を拭き、手を乾燥させてください。
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