リフトバレー熱 Rift Valley Fever
更新日:2017年1月31日
1 リフトバレー熱とは
リフトバレー熱ウイルスによる感染症です。アフリカで発生が見られ、特にサハラ以南で多発しています。我が国での患者の報告はありません。
2 原因と感染経路
病原体は、ブニヤウイルス科フレボウイルス属に属するリフトバレー熱ウイルスです。
感染経路は、ウイルスを保有した蚊に刺されること、または、ウイルスに感染した動物の血液や他の体液による接触することです。
3 症状
2~6日の潜伏期で、発熱、頭痛、筋肉痛、背部痛等のインフルエンザ様症状が現れます。首が動きにくくなったり、光がまぶしく感じられたり、嘔吐したりすることもあります。通常は4~7日で回復しますが、重症例では網膜炎、出血熱、脳炎を発症することがあります。致死率は全体としては1%程度ですが、出血熱の症状が出た場合には50%にもなります。後遺症として、網膜炎後の失明があります。
4 治療
特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。
5 予防のポイント
予防接種はありません。
蚊に刺されることを防ぐことが最も重要です。発生地域では蚊に刺されないよう、虫刺され対策を行ってください。また、動物との接触や動物性の食品の生食を避けてください。
6 診断・感染症法との関連
診断は、病原体の検出あるいは病原体の遺伝子の検出、抗体検査によります。
感染症法では、四類感染症に定められており、診断した医師は直ちに最寄の保健所へ届け出ることが義務づけられています。
7 さらに詳しい情報が必要な方は
- リフトバレー熱 Rift Valley fever(FORTH)
- Rift Valley fever(WHO | FACT SHEET)