東京都健康安全研究センター
インフルエンザニュース1999年7号
第7号(平年12年2月発行)

インフルエンザの流行全般について

 2月に入り、新聞等でインフルエンザの流行を伝える記事が目につくようになってきました(「特別養護老人ホームの入所者数人がインフルエンザを原因とする肺炎により死亡」(2月5日読売新聞)「インフルエンザにかかった幼稚園児から高校生までの患者数は昨年同期の2倍」(2月5日朝日新聞)など)。

 東京都においても、1月中旬以降インフルエンザ患者報告数が次第に増加してきています。また、全国的なインフルエンザウイルスの分離状況を見ると、現在、A/香港型とA/ソ連型が混合して流行している状況にあります(東京都ではA/香港型とA/ソ連型がそれぞれ2例・4例分離されています)。

 定点医療機関からのコメントでは、発熱期間の短い軽症例が多いとされています。

平成12年第4週までのインフルエンザ報告状況について

  

  

 この表は,平成12年1月第4週までのインフルエンザ患者報告数をまとめたものです。

インフルエンザ患者報告数は、1月の第2週から第4週にかけてかなりの増加傾向が見られ、1月第4週の報告数では前年のそれに近いものとなっています。こうした1月第2週から3、4週にかけての増加傾向は、全国的にも見られます。(平成12(2000)年第3週の全国のインフルエンザ患者報告数は、第2週の倍以上に増加しており、現在上昇中と考えられる。:国立感染症研究所発行「感染症週報(2000年第3週)」より抜粋)こうした状況から、2月以降の患者報告数の動向にも、引き続き注意する必要があります。

 

次に、平成12年1月の第4週のインフルエンザ患者報告数を年齢別に見てみましょう。

  

  

 このグラフからわかるように、1歳から9歳の幼児や学童のインフルエンザ患者報告数が、全体の報告数の中においても大きな割合を占めています。この傾向は、昨年同時期とよく似ています。

 (全国のインフルエンザ報告数のうち、9歳以下が全体の約60%を占めている。:国立感染症研究所発行「感染症週報(2000年第3週)」より抜粋)
1999年度東京都ウィルス分離株情報(東京都立衛生研究所より)

 

 

AH1(Aソ連)型    都内4箇所

AH3(A香港)型    都内2箇所

 

初発生日 1999年12月6日

初発生地 葛飾区

(2000年1月27日現在)


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