インフルエンザニュース(1998年2号)
この情報は医療機関等向けに提供しています。 |
1999(平成11)年1月18日 |
1 インフルエンザの流行状況について
都の感染症発生動向調査によると、インフルエンザ様疾患の患者数は、平成10年51週(平成10年12月20日〜12月26日)が 418件、52週(平成10年12月27日〜平成11年1月2日)が 341件、平成11年1週(平成11年1月3日〜1月9日)が2301件です。
また、インフルエンザ様疾患により、11月からの累計で、1月14日現在、27の学校で35学級が学級閉鎖になりました。
2 成人、特に高齢者は注意を
まだ、流行は始まったばかりですが、現在の流行の特徴として、30歳以上の患者が多数報告されています(別紙参照)。成人、特に高齢者は、注意が必要です。
3 予防方法について
- 手洗いとうがいの励行
- 室内の適度な加湿と換気
- 規則正しい生活と休養
- バランスのとれた食事と適切な水分の補給
- 必要な時以外は人混みへの外出を控える
- ワクチン接種についてはかかりつけ医と相談して下さい
4 早期の受診を
インフルエンザは、乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方に感染すると重症化しやすいので、症状がでれば早めに診察を受ける等の注意が必要です。
5 厚生省、A型インフルエンザの簡易検査キットを承認
鼻腔洗浄液、鼻腔吸引液、鼻腔ぬぐい液、および咽頭ぬぐい液から10分ほどでインフルエンザA型ウイルスを検出する検査キット(商品名:ディレクティジェンFluA、日本ベクトン・ディッキンソン株式会社)が、厚生省で承認されました。本検査はモノクローナル抗体による発色基質を用いたEIA検査です。1月20日より医家向けに発売される予定で、保険適用については、現在申請中です。
なお、アマンタジンが、A型インフルエンザ治療薬として、11月27日に承認されています。
6 インフルエンザウイルスの分離について
昨年11月27日に採取した府中市の小学校の生徒3名のうがい液から、インフルエンザウイルスB型が検出されました。なお、全国的にはA型(H3N2)、A型(H1N1)も検出されています。
衛生局医療福祉部結核感染症課