更新日:2014年6月9日
1 AH1pdm09ウイルスのHA遺伝子系統樹
AH1pdm09の流行株は、ワクチン株(A/California/7/2009)から伸びた枝に含まれていました。昨シーズン(2012/2013年)の流行株とは異なる位置にありましたが、他の亜型ウイルスに比べて変異は小さいものと推察されます。
このためWHOによる次のシーズン(2014~2015年)のワクチン推奨株には、引き続きA/California/7/2009類似株が選定されています。
東京都におけるAH1pdm09インフルエンザウイルスのHA遺伝子系統樹(2013~2014年シーズン)
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2 AH3亜型ウイルスのHA遺伝子系統樹
A/H3亜型の流行株は、ワクチン株(A/Texas/50/2012)や昨シーズンの流行株を含む枝に属していました。このためA/H3亜型の次期シーズンワクチン推奨株にも、引き続きA/Texas/50/2012類似株が選定されています。
東京都におけるAH3亜型インフルエンザウイルスのHA遺伝子系統樹(2012~2013年シーズン)
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3 B型ウイルスのHA遺伝子系統樹
B型は、昨シーズン同様Victoria系統株とYamagata系統株が混在する流行となり、シーズンを通して両系統株が検出されました。AH1pdm09やAH3亜型の流行に重なる形で小流行が確認されましたが、B型の流行はA型の流行が落ち着いた後も続いています。今シーズンの流行もVictoria系統に比べ、Yamagata系統が優勢であったため、WHOの次期シーズン3価ワクチン推奨株にはB/Massachusetts/2/2012が選定されています。
東京都におけるB型インフルエンザウイルスのHA遺伝子系統樹(2013~2014年シーズン)
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