東京都健康安全研究センター
風しんQ&A Ⅰ 風しんの基礎知識
Q1 風しんとはどのような病気ですか?
A

風しんは風しんウイルスによる感染症です。感染しても明らかな症状がでることがない(不顕性感染)人が15%から30%程度います。一度感染し治癒すると、大部分の人は終生免疫を獲得します。

Q2 風しんの症状はどのようなものですか?
A

通常2~3週間(平均16~18日)の潜伏期間の後、発熱、発しん、リンパ節腫脹が出現します。発熱は、約半数にみられる程度で、感染しても症状が出ない場合もあります。基本的に予後は良好です。

Q3 風しんに合併症はありますか?
A

風しんの症状は子供では比較的軽いのですが、まれに脳炎、血小板減少紫斑病などの合併症が2,000人から5,000人に1人ぐらいの割合で発生することがあります。また、大人がかかると発熱や発疹の期間が子供に比べると長く、関節痛がひどいことが多いとされています。

Q4 風しんはどのようにかかりますか?
A

患者の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」が主たる感染経路ですが、その他に、ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」もあります。周囲へ感染させる期間は、発しんの出現する前後の1週間程度と言われています。妊娠初期に風しんにかかると、母親から胎児へ胎盤を介して感染し、先天性風しん症候群(眼や耳、心臓に障害がでること)になる可能性があります。

Q5 風しんに治療法はありますか?
A

特別な治療法は無く、症状に応じた対症療法が行われます。

Q6 風しんに予防法はありますか?
A

有効な予防は、ワクチン接種です。特に、先天性風しん症候群の発生を防ぐために、妊婦や妊娠を希望している女性とそのパートナーの予防が重要です。十分な免疫を有しているか否かは抗体検査により知ることができます。抗体検査は検査費用の一部補助を市区町村が実施しているところがありますので、お住いの区市町村予防接種担当にお尋ねください。

Q7 風しんにかかりやすい人はどんな人ですか?
A

風しん予防接種を受けたことがない人、今までに風しんにかかったことがない人です。1995年以前は風しんが定期接種として導入されていなかったため、これ以前の年代では免疫を持っていない人が多いことが分かっています。免疫を持っていない人が多い集団から風しん患者が発生すると、集団感染となりやすいので特に注意が必要です。

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